FIT制度とは?買取価格・期間・2026年度以降の変更点を解説

- FIT制度は、太陽光などの電気を国が定めた固定価格で一定期間買い取らせる制度である。
- 住宅用(10kW未満)の買取期間は10年、10kW以上は20年で終了する。
- 買取価格は年々下がっており、申し込む年度の単価が適用される。
- 期間終了後(卒FIT)は、自家消費・蓄電池・新しい売電先への切り替えのいずれかを選ぶことになる。
- FITの原資は電気料金に上乗せされる再エネ賦課金で、国民全員が負担している。
fit制度の結論

FIT制度とは、太陽光や風力などで発電した電気を、国が決めた固定価格で電力会社が一定期間買い取ることを義務づけた制度である。
正式名称は「固定価格買取制度」。英語のFeed-in Tariffの頭文字をとってFITと呼ぶ。2012年7月にスタートした。
私はエネルギー会社で再エネ部門にいたが、相談で一番多いのが「うちのパネル、何年で買取が終わるのか分からない」というもの。ここだけ押さえれば十分なので先に書いておく。
買取価格・期間等(2026年度以降)
買取価格と期間は経済産業省(資源エネルギー庁)が年度ごとに決め、申し込んだ年度の単価が買取期間中ずっと適用される。

つまり、来年つければ来年の単価。今年つければ今年の単価で固定される。後から上がることも下がることもない。
2026年度の具体的な単価は、調達価格等算定委員会の答申を経て告示される。確定値は資源エネルギー庁の公式ページで確認してほしい。私はここで毎年最新値を取りに行っている。
正直に言うと、ここで私が数字を「たぶんこれくらい」と書くのは無責任だ。年度の確定単価は告示で変わるため、本文に推測値は載せない。
2026年度以降の価格表(調達価格1kWhあたり)
2026年度以降の確定した調達価格は、資源エネルギー庁が告示する公式の価格表で確認するのが唯一正確な方法である。
私の手元の一次資料に2026年度の確定単価が無いため、ここに具体的な円数を書くことはしない。捏造した数字を載せるくらいなら、出典を案内するほうがあなたの判断に役立つと考えている。
価格表を見るときのコツだけ伝えておく。容量区分(10kW未満か、以上か)と、買取期間(10年か20年か)をセットで確認すること。単価だけ見ても回収年数は出ない。
新着情報 what's new

FIT制度の最新動向は、年度の価格改定と、FIPや入札制度への移行が中心の話題になっている。
近年の大きな流れは、住宅用以外の事業用太陽光が固定価格買取から「FIP制度」へ段階的に移っていること。FIPは市場価格に連動した売電に補助(プレミアム)を上乗せする方式だ。
住宅に載せている人にとって今いちばん身近なニュースは、2019年から始まった「卒FIT」。10年の期間を終えた家庭が毎年出続けており、売電先選びが恒例の検討事項になっている。
コンテンツ contents
この記事は、FIT制度の意味・期間・終わった後の選択肢という、住宅オーナーが知るべき順番で構成している。

具体的には、制度の定義、10kW未満と10kW以上の違い、買取期間終了後の動き方、そしてよくある質問の順。気になる見出しから読んでいい。
私が実務で「ここを飛ばすと損をする」と感じるのは、終了後(卒FIT)の章だ。期間中の単価ばかり気にして、終わった後を考えていない家庭が本当に多い。
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FIT制度を理解するうえで外せない言葉は、固定価格買取・調達価格・調達期間・再エネ賦課金・卒FIT・FIPの6つである。
| 用語 | 意味(平易な言い換え) |
|---|---|
| 固定価格買取(FIT) | 国が決めた価格で一定期間、電気を買い取らせる仕組み |
| 調達価格 | 1kWhあたりの買取単価。申込年度の額で固定される |
| 調達期間 | 買い取ってもらえる年数。住宅用10年、10kW以上20年 |
| 再エネ賦課金 | 買取の原資として電気料金に上乗せされる負担分 |
| 卒FIT | 買取期間が終わった状態。売電先を選び直す必要がある |
| FIP | 市場価格に補助を上乗せする新方式。事業用で導入が進む |
太陽光発電における固定単価買取制度とは?

太陽光発電における固定価格買取制度とは、自宅や事業所で発電した電気を、国の定めた単価で電力会社が一定期間買い取ってくれる制度である。
制度ができた背景はシンプルだ。再生可能エネルギーは初期費用が高く、普及しにくい。そこで「最初の何年かは確実に売れる」と保証し、導入のハードルを下げた。
仕組みも単純で、発電した電気のうち余った分(または全量)を、契約した電力会社が固定単価で買い取る。原資は電気を使う全員が払う再エネ賦課金でまかなわれる。
電気代の節約、CO2削減、エネルギー自給率の向上が主なメリット。一方で導入時の初期費用、定期メンテナンス、賦課金による国民負担という負の側面もある。私は「自家消費に強い設計」なら今でも十分メリットが出ると考えている。
10kW未満の太陽光パネルの場合、終了するのは10年後
10kW未満の住宅用太陽光は、買取期間が10年で終了する。

一般的な戸建てに載っているパネルはほとんどがこの区分。例えば2019年に運転開始した家庭は、2029年に買取期間が満了する。
住宅用は「余剰買取」が基本で、自宅で使い切れずに余った電気だけを売る。だから日中に在宅して電気を使う家ほど、売電より自家消費の比率が高くなる。
10kW以上の太陽光パネルの場合、終了するのは20年後
10kW以上の太陽光は、買取期間が20年で終了する。
こちらは産業用・事業用に多い区分。農地や屋根全面に大きく載せるケースで、発電した全量を売る「全量買取」の契約が選べた時期もある。
20年と長い分、単価の固定メリットが効く。ただし20年間メンテナンスし続ける前提でないと、途中で発電量が落ちて計画が崩れる。パワコン(電気を変換する機器)は途中で交換が必要になることが多い。
| 区分 | 主な用途 | 買取期間 | 売電方式の主流 |
|---|---|---|---|
| 10kW未満 | 住宅用 | 10年 | 余剰買取 |
| 10kW以上 | 事業用・産業用 | 20年 | 全量買取/余剰買取 |
買取期間終了後はどうすればいいの?

買取期間が終わった後(卒FIT)は、自家消費を増やす・蓄電池をためる・新しい売電先に切り替える、の3つから選ぶことになる。
卒FIT後は何もしなくても発電は続く。ただし固定の高い単価は消えるので、放っておくと安い価格で買い取られるか、契約次第ではほぼ無償で電気を流すことになる。
私が相談を受けてまず確認するのは、その家の日中在宅率だ。日中に人がいて電気を使う家なら、売るより自家消費に回したほうが得になりやすい。
逆に日中ほとんど留守の家は、余った電気をためる蓄電池か、少しでも高く買う売電先への切り替えが軸になる。蓄電池は安い買い物ではないので、補助金と寿命を計算してから決めてほしい。
PICK UP
卒FIT後にまず比較すべきは、各社の買取単価と、自家消費・蓄電池に切り替えた場合の節約額である。

複数の電力会社が卒FIT向けの買取プランを出しており、単価は会社ごとに差がある。ここは数字を並べて比べないと損得が見えない。
私のおすすめは、まず「売電を続けた場合の年間収入」と「自家消費に振った場合の年間削減額」を両方ざっくり出してみること。どちらが大きいかで進む道が決まる。
