太陽光発電の売電価格は2026年度いくら?FIT制度の最新単価と収入試算

- 2025年度(令和7年度)の住宅用(10kW未満)の売電単価は15円/kWhです。
- FIT制度による売電期間は住宅用で10年間と定められています。
- 売電単価は制度開始時の48円/kWhから一貫して下がり続けています。
- 卒FIT後の売電単価は各電力会社が独自に設定し、おおむね7〜9円程度になります。
- これからは売電収入より「電気代の削減(自家消費)」が太陽光発電の主役です。
太陽光発電の売電価格の結論

太陽光発電の売電価格とは、発電した電気を電力会社が買い取る1kWhあたりの単価のことで、2025年度の住宅用は15円/kWhです。
私はエネルギー業界に15年いて、FIT制度が始まった2012年からこの数字の推移をずっと見てきました。正直に言うと、売電単価は下がる一方です。
でも、これは「太陽光発電が損になった」という意味ではありません。発電コスト自体も大きく下がったから、買取価格も下がっているだけです。
2026年度(令和8年度)の太陽光発電の売電価格は?
2026年度の住宅用売電単価は、本記事執筆時点で正式な数値が確定していないため、確定価格には触れません。

FIT制度の買取価格は、経済産業省の調達価格等算定委員会が毎年度の議論を経て決めます。例年は前年度末(1〜3月頃)に告示されます。
私の経験から言えば、近年は前年度から1円ずつ下がるか据え置きかのどちらかで推移してきました。ただ、これはあくまで傾向であって、確定数値ではない点はお断りしておきます。
正式に決まり次第、数字を更新します。現時点で「2026年度は◯円」と断言している情報を見かけたら、出典を確認してください。
2025年度(令和7年度)の売電価格
2025年度(令和7年度)の住宅用(10kW未満)の売電単価は15円/kWhです。
これは余剰電力買取、つまり「自宅で使い切れずに余った分だけ売る」仕組みでの単価です。買取期間は10年間続きます。
| 区分 | 出力規模 | 2025年度 単価 | 買取期間 |
|---|---|---|---|
| 住宅用 | 10kW未満 | 15円/kWh | 10年間 |
| 事業用(地上設置など) | 10kW以上50kW未満 | 参考:年度ごとに別途設定 | 20年間 |
10kW以上の区分は事業用扱いになり、単価や期間の考え方が住宅用と変わります。一般的な戸建てなら、まず10kW未満で考えればいい。
売電価格の傾向(10kW未満)

住宅用の売電単価は、制度開始時の48円/kWh(2012年度)から15円/kWh(2025年度)まで、13年でおよそ3分の1以下に下がっています。
| 年度 | 売電単価 |
|---|---|
| 2012年度 | 48円/kWh |
| 2019年度 | 24円/kWh |
| 2022年度 | 17円/kWh |
| 2025年度 | 15円/kWh |
数字だけ見ると右肩下がりで「もう遅いのでは」と感じる人が多い。実際、私も相談を受けるとよく聞かれます。
ただ、設備の価格も同じように下がってきました。だから単価が下がっても、トータルの採算は今もちゃんと成立します。
太陽光発電のメリットは売電収入と電気代削減
今の太陽光発電の最大のメリットは、売電収入そのものより「買う電気を減らせること」です。

理由はシンプルで、売電単価15円に対して、買う電気は1kWhあたり30円前後かかるからです。つまり、1kWhを売るより、1kWhを自分で使う方が倍くらいお得になる。
これは数字を並べると一目瞭然です。だから業界では「自家消費が主流に」と言われていて、私も基本的にこの考えに賛成です。
昼間に発電した電気をその場で使い、余った分だけ売る。日中に在宅している家庭や、蓄電池を組み合わせる家庭ほど恩恵が大きい。
太陽光発電の売電収入・節電効果の試算
4〜5kWの家庭用システムなら、売電と電気代削減を合わせて年間で数万円〜十数万円規模の効果が見込めます(前提条件により変動します)。
ここでは私が普段使っている考え方で、シンプルに試算してみます。仮に4kWのパネルが年間約4,000kWh発電するとします(地域・向きで前後します)。
このうち3割を売電、7割を自家消費したと仮定すると、こうなります。
| 内訳 | 計算 | 金額/年 |
|---|---|---|
| 売電分 | 1,200kWh × 15円 | 約18,000円 |
| 電気代削減分 | 2,800kWh × 30円 | 約84,000円 |
| 合計 | — | 約102,000円 |
見てのとおり、効果の大半は売電ではなく電気代削減です。ここが昔のFITとの一番の違い。
あくまで前提を置いた一例なので、ご自宅の屋根の向き・面積・電気の使い方で数字は動きます。鵜呑みにはしないでください。
2026年度(令和8年度)のFIT制度申請期限は?

FIT制度を使うには、その年度の単価を確定させるための申請(事業計画認定・接続契約)を、年度内の所定の期限までに完了させる必要があります。
住宅用の場合、設置工事だけでは単価は確定しません。経済産業省の認定と、電力会社との接続の手続きの両方が必要です。
2026年度の具体的な締切日は、本記事執筆時点で公式に確定していないため記載しません。例年は年度末(3月)に向けて駆け込みが集中するため、早めに動くのが安全です。
私が現場で見てきた限り、年度末は申請が混み合い、工事業者も電力会社も対応が遅れがちになります。希望年度の単価で確定させたいなら、半年前から準備するくらいでちょうどいい。
2026年度(令和8年度)の経済産業省の申請期間は?
経済産業省への申請(事業計画認定)は、電子申請システムを通じて行い、年度ごとに受付期間が設定されます。

住宅用太陽光の認定申請は、資源エネルギー庁の再生可能エネルギー電子申請システムで手続きします。多くは設置業者が代行します。
2026年度の正確な受付期間は確定情報がないため触れません。日程は資源エネルギー庁の公式サイトで告示されるので、最新の告示を確認してください。
2026年度(令和8年度)の各電力会社の申請期間は?
各電力会社(送配電事業者)への接続契約の申込み期間は、会社ごとに案内が異なります。
FITの単価は「接続契約を結んだ年度」の単価が適用されるのが基本ルールです。だから、経産省の認定と電力会社の接続申込みは、両方をその年度内に間に合わせる必要があります。
地域の送配電事業者(東京電力パワーグリッド、関西電力送配電など)ごとに窓口と締切が分かれるため、自分のエリアの公式案内を必ず確認してください。年度末の締切日は会社により前後します。
電力申請・設備認定までの流れ

住宅用太陽光をFITで始める流れは、大きく「見積り→電力会社への接続申込み→経産省の事業計画認定→工事・連系」の順です。
- 設置業者に屋根の状況を見てもらい、容量と見積りを確定する。
- 地域の送配電事業者へ系統連系(接続)の申込みを行う。
- 経済産業省の事業計画認定を電子申請で取得する(業者代行が多い)。
- 設置工事を行い、電力会社の連系手続きを経て売電を開始する。
実務上、接続申込みと認定取得は業者が代行してくれることがほとんどです。施主がやることは、書類への署名と容量・プランの判断くらい。
ひとつ注意したいのは、この一連の手続きに数か月かかること。「来月から売電」とはいきません。
FIT制度とは?どんな仕組み?
FIT制度とは、再生可能エネルギーで発電した電気を、国が定めた価格で一定期間(住宅用は10年間)電力会社が買い取ることを保証する制度です。

「フィット」と読みます。固定価格買取制度の英語の頭文字をとった呼び名です。
ポイントは、買取単価が10年間固定されること。設置した年度の単価が、その後10年間ずっと続きます。だから「いつ契約したか」で生涯の売電収入が決まります。
卒FIT後の売電価格は?
卒FITとは、FITの買取期間(住宅用10年間)が終わった状態のことで、その後は各電力会社が独自に設定した単価(おおむね7〜9円/kWh程度)での売電になります。
国の価格保証が外れるため、単価は一気に下がります。買取先も自由に選べるようになる。
私が相談を受けるとき、卒FIT世帯にはまず「売るのをやめて自分で使う」方向を勧めます。7〜9円で売るより、30円の電気を買わずに済む方が得だからです。
電気料金プラン変更など、他サービスの併用
卒FIT後は、買取単価だけで選ばず、電気料金プランとセットで考えるのが賢いやり方です。
買取単価をやや上乗せする代わりに自社の電気契約を勧めるプランや、蓄電池とセットの自家消費プランなど、各社いろいろ出しています。トータルの家計で比較してください。
電力会社に売電買取を解除される?
FIT期間中(10年間)に、電力会社の都合で一方的に買取を打ち切られることは基本的にありません。
これは制度として買取が保証されているからです。卒FIT後の自由契約は、契約内容に応じて見直しや終了があり得ますが、これは通常の電気契約と同じ話です。
今後の補助金や再エネの動向は?
今後は売電を主役にした制度から、蓄電池と組み合わせた自家消費を後押しする方向へ移っていく流れです。
家庭用蓄電池の補助金は、国や自治体で年度ごとに枠が設けられることがあります。金額・要件は毎年変わるので、申請時点の最新情報を必ず確認してください。
率直に言うと、補助金は「あれば嬉しいおまけ」くらいに考えた方がいい。補助金ありきで計画を組むと、枠の終了で予定が崩れます。
費用対効果は「今」が最適?
私の意見では、設置を迷っているなら早い方が有利です。理由は、売電単価は今後も下がる見込みで、待っても単価が上がる材料が乏しいからです。
ただし、屋根の向きが北向き中心だったり、日中ほとんど電気を使わない家だったりすると、採算は厳しくなります。そこは正直に「向いていない」と言います。全員に勧める気はありません。
